難航する捜査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 06:04 UTC 版)
「愛知県蟹江町母子3人殺傷事件」の記事における「難航する捜査」の解説
「現場から(後に犯人Lと判明する)男の逃走を許す」「被害者Aの遺体発見が遅れる」「遺留品の公開・警察犬の投入などが遅れる」など、さまざまな不手際で捜査が後手に回ったことにより、事件発生から1か月後(2009年6月)時点でも犯人像・犯行目的は絞り込み切れず、捜査は難航した。事件から半年が経過した2009年11月2日までに、特捜本部には約300件の情報提供があり、捜査対象者は約5,400人に上ったが、いずれも犯人の特定には結びつかなかった。事件から3年となる2012年(平成24年)5月2日時点で計526件の情報提供があったが、その後も犯人に結び付く情報は得られず、事件の記憶風化から情報提供数は減少し続けていた。 警察庁は2009年12月8日付で、本事件を捜査特別報奨金制度対象事件に指定し(制度開始から37件目)、犯人逮捕に結びつく有力情報の提供者に最高300万円の懸賞金を支払うことを決めた。当初の期限は同月10日から1年間で、愛知県警管轄の未解決事件としては豊田市女子高生殺害事件(2008年発生)以来だった。その後、被疑者Lの逮捕前日(2012年12月6日)に愛知県警は本事件について、同月9日付で期限が切れる捜査特別報奨金制度指定の延長を断念することを発表した。実際にはこの時点で既に被疑者Lの存在が捜査線上に浮上してはいたが、表向きの理由は「期限延長に向けて警察庁と協議したが、情報提供件数が減少しているため延長申請を断念した」というものだった。
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