犯行目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 05:24 UTC 版)
二十面相は「宝石だとか、美術品だとか、美しくてめずらしくて、非常に高価な品物を盗むばかりで、現金にはあまり興味を持たない」。現金は必要経費を稼ぎ出すため、部下ともども「くらしをたてるため」に盗むだけであり、二十面相曰く、本来の目的は「世界の美術品をあつめること」、その手段は「買いいれるのではなく、ぬすみとる」ことであり、「二十面相大美術館をつくるのが、おれの一生の目的だ」という(『電人M』)。 シリーズ中何回か、この美術館を完成しているが、いつも明智や少年探偵団によって暴かれ、収蔵品を奪い返されてしまう。このため、何度も自身のアジトを突き止め通報している少年探偵団の小林少年と、チンピラ別動隊のポケット小僧に深い恨みを持っている。本人は『おれは二十面相だ!!』で、「美術品を集めることは、けっしてあきらめない。明智先生と根くらべだ」と嘯いている。 三作目の『妖怪博士』以後、「自分を何度も辱めた明智小五郎への復讐」が犯罪動機の一つとなり、世間と少年探偵団を驚かす事を主目的とした愉快犯的な行動が多くなっていく。戦後作品では劇場型犯罪がエスカレートし、変装も青銅の魔人を皮切りに、夜光人間、宇宙怪人、電人M、鉄人Qなど手の込んだ奇妙な人外の物が多くなった。
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