関数項級数とは? わかりやすく解説

関数項級数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 01:28 UTC 版)

級数」の記事における「関数項級数」の解説

詳細は「函数級数ドイツ語版)」を参照 関数列 {fn} に対して関数を項に持つ級数 ∑ n = 0 ∞ f n {\displaystyle \sum _{n=0}^{\infty }f_{n}} を関数項級数 (en:function series) と呼ぶ。関数列 {fn} は変数 x の値をひとつ止めるごとに数列 {fn(x)} を与えるから、各点における部分和 S N ( x ) := f 0 ( x ) + f 1 ( x ) + f 2 ( x ) + ⋯ + f N ( x ) = ∑ n = 0 N f n ( x ) {\displaystyle S_{N}(x):=f_{0}(x)+f_{1}(x)+f_{2}(x)+\cdots +f_{N}(x)=\sum _{n=0}^{N}f_{n}(x)} の極限数列の和の意味での級数である。関数列 {fn} は適当な集合 E について x ∈ E なる任意の x に対す数列 {SN(x)} が収束するとき、E 上で各点収束するという。このとき x における値を f ( x ) := lim N → ∞ S N ( x ) {\displaystyle f(x):=\lim _{N\to \infty }S_{N}(x)} で定義して得られる関数 f を関数列 {fn} の(各点収束の意味での)極限関数という。またこのとき、一般に部分和 SN漸近的な評価、すなわち任意の ε > 0 に対して | S N ( x ) − f ( x ) | < ε {\displaystyle |S_{N}(x)-f(x)|<\varepsilon } とできるような N = N(ε) の選び方は x ごとに異なってよいが、もし x に依らず一定の N をとることができるならば、関数項級数 ∑n fn は E 上で極限関数 f に一様収束するという。 連続関数一様収束極限はふたたび連続であるから連続関数を項に持つ関数項級数の一様収束極限もやはり連続関数となる。また、可積分関数を項に持つ関数項級数が一様収束するならば、その極限関数はふたたび可積分であり、とくに項別積分可能 (英: integrable term by term) ∫ E ∑ n = 0 ∞ f n ( x ) d x = ∑ n = 0 ∞ ∫ E f n ( x ) d x {\displaystyle \int _{E}\sum _{n=0}^{\infty }f_{n}(x)\,dx=\sum _{n=0}^{\infty }\int _{E}f_{n}(x)\,dx} である。滑らかな関数を項に持つ関数項級数の一様収束極限対す項別微分可能性も同様である。収束冪級数収束はその収束域において一様で、各項の冪関数可積分かつ連続的微分可能であるから収束冪級数項別積分可能かつ項別微分可能であり、その原始関数および導関数はもとの冪級数と同じ収束域もつ冪級数として得られる関数列の収束性と同じく、関数項級数の他の収束性として分布収束法則収束)や平均収束なども考えることができる。 「確率変数の収束」も参照

※この「関数項級数」の解説は、「級数」の解説の一部です。
「関数項級数」を含む「級数」の記事については、「級数」の概要を参照ください。

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