開発戦略の練り直し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 09:13 UTC 版)
「世界都市博覧会」の記事における「開発戦略の練り直し」の解説
都市博を中止した青島であったが、既に臨海副都心開発自体に莫大な費用が投入されていて後戻りができない状況であり、「(臨海開発のため)何かイベントを開催する必要がある」といった発言をしている。 その後、世界都市博が中止になった臨海副都心をどのように開発するか論議が繰り返されるが、都市博中止による意外な効果もあった。都市博の中止が多くのマスコミで報道されたことで、逆に都民の臨海副都心の認知度は大いに高まった。噂の臨海副都心はどんな所なのかという関心から、開業したゆりかもめは、まだ荒涼とした埋立地だけの状態だったにもかかわらず、満員の乗客を運んだ。 都市博が中止されたものの民間主導による開発そのものは継続され、1996年には有明地区に東京国際展示場(東京ビッグサイト)、1997年(平成9年)には台場地区にFCGビル(フジテレビジョン本社)、1999年(平成11年)には青海地区にパレットタウンやヴィーナスフォートなどの施設が相次いで開業し、商業施設やコンベンション・センター、ホテルが充実したことでさらに多くの観光客が訪れるようになり、ゆりかもめや1996年(平成8年)に開業したりんかい線は1両あたりの乗車数や編成数を増やした車両を投入しているが、休日に大型イベントが発生するとさばききれず、乗り切れない乗客や駅の入場制限が発生するほど盛況となっている(ただし、パレットタウンとヴィーナスフォトの土地に関しては東京都による事業用借地権の暫定利用としての貸し出しであり、紆余曲折を経て森ビル・トヨタ自動車へ土地が売却され、両施設の閉鎖及び再開発が決定した。詳細はパレットタウンに詳しい)。 結果、青島の後に知事に就任した石原慎太郎の方針転換もあり臨海副都心は当初予定したオフィス街ではなく、アーバンリゾートの性格を持つに至っている。
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