開発手法による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 05:40 UTC 版)
採掘区域の開発手法により、2種類の採掘法がある。 柱房式採掘法(ルーム・アンド・ピラー法(英語版)) 採掘区域の炭層を幅7-8mごとに切羽と炭柱に分け、碁盤目状に炭柱を残して採掘していく方法。炭柱部分は天盤を支えるため採掘せずに残す場合が多い。技術的には比較的難易度が低く、費用も低い。炭層が厚く埋蔵量の多い炭田ではこの方法を採り続けた例が多く、アメリカの炭鉱で大規模に発達した。炭柱を残すため実収率が低い欠点があり、ドイツをはじめとする欧州や日本の炭鉱は後述の長壁式採掘法に移行した。 長壁式採掘法 採掘区域に20-200m程度の間隔で並行する2本の坑道(肩坑道と深坑道)を設け、その間の長い炭壁を切羽として一気に採掘する方法。採掘跡は広大な空洞となり、そのままでは切羽に地圧がかかって危険となるため、採掘跡の天盤を発破で崩す(「ばらし」)、ズリ等を詰める(「充てん」)などの方法で地圧を軽減する対策が採られる。炭柱を残さず実収率が高いことから、欧州や日本の炭鉱で多く採用された。
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