開発に対する反対
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 02:19 UTC 版)
共通農業政策への批判はグローバリゼーション支持派からも反グローバリゼーション派からもなされることがある。すなわち、西側諸国は農業に対して莫大な補助金を支給しており、経済協力開発機構 (OECD) 加盟国の農業補助金の合計はアフリカ全体の域内総生産 (GDP) の額を上回っている。このために競争において不公平が生じているが、共通農業政策による補助金制度はアメリカやそのほかの西側諸国の制度と同様に、ヨーロッパ要塞といった問題を惹き起こすものとして批判される。 さらには、過剰生産により余った農業製品は第三世界に売られ、このために第三世界で作られた農業製品の西側諸国への輸出が阻害されているということから、共通農業政策の促進により第三世界の農家の経営が成り立たず、結果として第三世界を貧困に追いやっているという批判もなされている。国際連合開発計画は2003年の人間開発報告書において、2000年においてEUでは乳牛1頭あたり平均で913USドルの補助金が支払われており、その一方でサブサハラ・アフリカの住民1人あたりには平均で8USドルしか支援がなされていないとしている。
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