開発と保存運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 09:21 UTC 版)
同潤会アパートは老朽化のため順次、建て替えが進められた。跡地が大規模に再開発された事例として、代官山アパート跡地に2000年(平成12年)に完成した「代官山アドレス」、青山アパート跡地に2006年(平成18年)に完成した「表参道ヒルズ」などがある。一方、歴史的建築物として1999年には、日本の近代建築20選(DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築)にも選定されている。代官山・青山・大塚女子・江戸川などでは取り壊しに際して保存運動も起こった。しかし、老朽化に伴う建物の劣化が著しく、住人にも建て替え希望者が多かった。立地条件が良い場所が多く、高層化することにより個人負担なしで建て替えが可能など、建て替えによるメリットが大きいと考えられたこともあって保存は困難だった。 最後に残っていた三ノ輪は2009年(平成21年)、上野下は2013年(平成25年)に取壊しとなり、全ての同潤会アパートが姿を消した。 代官山アパートの部材は都市機構の集合住宅歴史館(八王子市)に移設され、室内が復元されている(2022年3月閉館、2023年移転予定)。 青山アパート東端の1棟が安藤忠雄の設計によって外観が再現された。表参道ヒルズの「同潤館」として商業施設の一部となっている。 江戸川アパート取壊しの際には、部材を江戸東京博物館に移し室内を再現するという新聞報道がされたが、実現しなかった。
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