配置と呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 02:07 UTC 版)
ピラーの名称は、前からAピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラー・・・とアルファベット順に並んでいく。ピラーが片側3本しかない車の場合、A・B・Cのかわりにフロントピラー、センターピラー、リアピラーと表記することもある。 大半のセダン、クーペ、コンパクトカー、軽自動車などはA、B、Cの3本のピラーを持っている。Aピラーは運転者と助手席の斜め前にある柱、Bピラーは前部座席と後部座席の間にある柱、Cピラーは後部座席斜め後ろにある柱である。前部座席より前にピラーが2本ある車も存在するが、この場合は前部座席と後部座席の間にある柱がCピラーとなる。ハイトールワゴン、ワンボックスカーやミニバン、ステーションワゴン、6ライト型のセダンでは、さらに車両最後部で屋根を支えるDピラーのある車も存在する。クーペでは、キャビンが短くAピラーとCピラーのみの車種もある。また、車体の大きい大型バスはH〜Jピラーまで有する車種も存在する。 ドアや窓の配置が左右対称でピラーを左右に同数持つものが一般的であるが、一部にはそれらの配置が左右非対称でBピラーの位置がずれているものや、左右でピラーの数が異なるものもある。例えば、タクシー用の日産・クルーのBピラーは左が前方、右が後方にずれており、初代、2代目のスズキ・ワゴンR4ドアは左右のドア枚数の違いからピラーの形状も左右で大きく異なっている。また、トヨタ・アイシスやダイハツ・タント(2代目以降)、ホンダ・N-VANは左側にBピラーがなく、代わりにピラーに相当する補強をスライドドア内に持っている。これらの設計は、いずれも使う頻度の高い座席の乗降性や積み下ろしのしやすさを重視したことによる。日産・プレーリー(初代)は両側のBピラーを廃したが、耐久性の問題により浸透しなかった。 また、オープンカーには、フロントウインドシールドを支えるフレームのみでピラーのないものと、補強のために環状のBピラーを持つものとがある。オープンボディーのスポーツカーでは、このBピラーがロールケージの役割を持つものもある。
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