部隊編制・運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 01:40 UTC 版)
詳細は「航空救難団」を参照 救難隊は航空救難団飛行群司令本部よりの指揮を受け、全国の航空自衛隊基地などに分屯して、救難捜索機や救難救助ヘリを保有する10個の救難隊が、初動地域を割り当たられて活動している。各地の救難隊は航空救難団が設ける中央救難調整所(RCC)により一括で統制されており、遭難現場などにいち早く展開できる体制になっており、各地の救難隊が遭難や救助の規模に応じて共同して出動する。 出動態勢は24時間待機になっており、救難隊は常に緊急発進に備えている。出動の待機状態は「救難待機」と呼ばれ、第1待機では15分以内(第2待機では2時間以内)に救難機に搭乗して出動する。 救難要請の発令は出動ベルの鳴動で行なわれ、隊員はわずかの時間でジェット救難捜索機(U-125A)や救難救助ヘリコプター(UH-60J)に搭乗して現場に出動する。 救難隊の基本編制は、ジェット救難捜索機(2機)と救難救助ヘリ(3機)からなる専従の飛行隊(Squadron)である。ジェット救難捜索機には、パイロット2名、機上無線員(レーダー、赤外線暗視装置操作)と救難員の各1名で合計4名が搭乗する。 救難救助ヘリには、パイロット2名、機上整備員(フライトエンジニア)1名、救難員2名の合計5名が搭乗する。 捜索に当たっては、必ず速度の速い救難捜索機が救難救助ヘリコプターに先行して捜索活動を行なう。ジェット救難捜索機は、捜索レーダー、赤外線暗視装置や目視で要救助者を捜索する。 発見後は、要救助者の周辺に救難キットやマーカーなどを投下して、救難救助ヘリを収容地点などに誘導する。 救助地点などの情報を受けた救難救助ヘリコプターは、直ちに現場に直行して要救助者を救難員が降下(ホイスト・ラペリング降下、パラシュート降下)など行い確保して救助する。 海上(洋上)の救難・救助では、ヘルメット、シュノーケル、ウエット・ドライスーツ、フィンを着けた救難員が、救難救助ヘリから海中に直接降下などの方法をとる。また、潜水を伴う場合は、開式スクーバを装備して海中に直接降下する。
※この「部隊編制・運用」の解説は、「救難隊」の解説の一部です。
「部隊編制・運用」を含む「救難隊」の記事については、「救難隊」の概要を参照ください。
- 部隊編制・運用のページへのリンク