部屋主催の断髪式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 10:18 UTC 版)
関取に30場所以上在位した力士は、両国国技館にて引退相撲を行うことができるが、この条件を満たさずに引退した力士は、国技館の大広間等を借りたり、部屋の千秋楽後の打ち上げパーティーのプログラムに組み込んだりして、引退相撲を伴わない断髪式を行うケースが一般的とされる(後者は主に関取在位歴がない力士の場合)。この条件を満たした上で引退し年寄を襲名した力士の中にも、経費の問題などから、断髪式のみを行うケースも多く見られる。 このような形式で土俵以外で断髪式を行う場合は、女性も出席して鋏を入れることができる。 2000年代以降、引退相撲を伴わない断髪式においても、国技館の土俵を使用するケースも多々見られる。 その他、特殊な形式で行われた断髪式に、次のような例も存在する。 元大関・把瑠都は、引退相撲にすると観覧チケットが高価になってしまうという考えから「公開形式の断髪式」(引退相撲から関取衆の取組を省略)という方法を実施した。 元幕内・常の山は「ここが私の原点である」との理由から出羽海部屋の稽古土俵で断髪式を行った。 三段目で弓取り力士だった千代の花は、千秋楽当日まで国技館、打ち上げパーティーの会場で弓取りを行い、直後に断髪式を行った。 元小結・宮錦(のちの年寄・芝田山)は引退直後、翌年の職務分掌で勝負検査役(現・勝負審判)に抜擢されることが決まったため、引退相撲を行わず、急きょ高砂部屋で断髪式を行った。 元十両・華王錦は2021年春場所をもって引退したが、その直後に所属していた東関部屋が八角部屋への吸収合併のため閉鎖された。その約2か月後の同年5月に旧東関部屋(2018年1月まで使用していた建物)の大部屋で断髪式を行い、当代師匠高見盛精彦も出席したが、止め鋏は入門当時の師匠高見山大五郎が入れた。
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