道教と女性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 04:53 UTC 版)
中国において主要な地位を占める宗教である儒教・仏教・道教の「三教」のうち、道教は比較的女性に好意的であったとされる。たとえば、後漢末・魏晋時代から徐々に発達した原始道教である天師道においては、信者の領地を支配する祭酒という聖職者が指導を行ったが、この職に就く者は男女を問わなかった。天師道では男女の差は設けられておらず、同じ資格と符籙を受けることができた(ただし符籙を渡す儀式には差がある)。 また、4世紀ごろから発達した上清派(中国語版)では、個人的な実践に力点が置かれ、男女ともに同じ宗教的実践を行った。その際、神格化された存在として魏華存という女性が重視され、救済者・助言者として大きな役割を果たした。修行者は、柔軟性・変化の象徴とされる女性の力を借りて変身を遂げ、道士として完全な存在に達するとされ、同時に多くの女性道士が神となり人々に崇拝された。 なお、道教において女性と女性らしさ(母親・柔軟性といったイメージ)が重視されていたことは確かだが、必ずしも女性の社会的地位が高いことを意味するわけではない。 「道教と女性」および「en:Women in Taoism」も参照
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