連続複利
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 01:41 UTC 版)
複利計算においては、同じ期間・同じ利率であれば複利回数が多いほど、最終的な元利合計額は大きくなる。例えば元金10,000円として、金利(年利)10%という条件での1年後の元利合計額は、複利回数によって次のようになる(計算上、1円未満の端数は四捨五入している)。 1年複利の場合 (10%が1回) 10,000×1.1=11,000 1年後の金額は11,000円 6か月複利の場合 (5%が2回) 10,000×1.05=10,500 10,500×1.05=11,025 1年後の金額は11,025円 3か月複利の場合 (2.5%が4回) 10,000×1.025=10,250 10,250×1.025=10,506 10,506×1.025=10,769 10,769×1.025=11,038 1年後の金額は11,038円 このように複利回数が多いほど元利合計額は大きくなる。ただし、複利回数を多くすれば青天井で大きくなるわけではなく、ある一定の値(この場合は約11,051.71)に収束する。この値のことを連続複利(れんぞくふくり、英: continuous compound interest)と呼ぶ。 一般的には、元金を a {\displaystyle a} 、単位期間(年など)あたりの利率を r としたとき、期間 t での元利合計額は次式のとおり a e r t {\displaystyle a{\rm {e}}^{rt}} となる。ここで、定数 e はネイピア数である。 a lim n → ∞ ( 1 + r t n ) n = a e r t {\displaystyle a\lim _{n\to \infty }\left(1+r{\frac {t}{n}}\right)^{n}=a{\rm {e}}^{rt}} 上の例で計算すると 10000 × e(0.1×1) ≒ 11051.71となる。 連続複利の式の自然対数をとると、 ln a + r t {\displaystyle \ln a+rt} となり、あたかも単利であるかのように扱える。
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