ショートレート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/21 07:00 UTC 版)
「ショートレートモデル」の記事における「ショートレート」の解説
ショートレートモデルにおいて、確率的な状態変数は瞬間的なスポットレートの形を取る 。ショートレート r t {\displaystyle r_{t}\,} はこの時、(年率換算での連続複利の)利子率であり、その利子率において、主体は無限に小さい時間の合間 t {\displaystyle t} において金銭を借りることができる。現在のショートレートを特定する事はイールドカーブ全体を特定することではない。しかしながら、無裁定価格理論によって、いくつかの公正で緩い技術的条件の下において、もしリスク中立測度 Q {\displaystyle Q} の下で確率過程として r t {\displaystyle r_{t}\,} の変動をモデル化できたならば、時点 t {\displaystyle t} における満期 T {\displaystyle T} 額面 1 のゼロクーポン債の価格は以下のように与えられる。 P ( t , T ) = E Q [ exp ( − ∫ t T r s d s ) | F t ] {\displaystyle P(t,T)=\mathbb {E} ^{Q}\left[\left.\exp {\left(-\int _{t}^{T}r_{s}\,ds\right)}\right|{\mathcal {F}}_{t}\right]} ここで F {\displaystyle {\mathcal {F}}} はショートレート r t {\displaystyle r_{t}\,} の自然なフィルトレーション(英語版)(自然な増大情報系)である。ゼロクーポン債に伴う利子率はイールドカーブ、より正確にはゼロクーポンイールドカーブを形成する。ゆえに、ショートレートモデルは将来の債券価格を特定する。これは瞬間的なフォワードレートが同様に以下のよくある方程式によって特定されることを意味している。 f ( t , T ) = − ∂ ∂ T ln ( P ( t , T ) ) . {\displaystyle f(t,T)=-{\frac {\partial }{\partial T}}\ln(P(t,T)).}
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