農牧業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 02:14 UTC 版)
レソトは気候には恵まれているものの、地形の制約のため耕地面積は国土の9.4%にとどまる。そのため農業は振るわず、第一次産業従事者人口は国民の12%と少ない。ただし、南部アフリカでは唯一、植民地期に白人が農業進出を行わなかったため、土地のほとんどは黒人の手に残された。農業は零細な自給農業がほとんどで、主にトウモロコシやモロコシが栽培される。男性の多くが南アフリカなどへ労働に出かけるため、こうした農業は主に女性や老人によって営まれてきた。しかし食糧生産は国内需要を満たすことが古くからできておらず、多くは輸入によってまかなわれている。 農地に恵まれない一方、放牧は盛んで1994年時点には国土の65.9%が放牧に振り向けられていた。家畜の頭数は、人口よりも多い。財産としてはウシを重視するものの、牧畜産業としてはヒツジが中心であり、独立前の1960年代初頭には羊毛が輸出の75%を占めていた。他産業の成長により羊毛の重要性は低下したものの、それでも2012年には総輸出の5.2%を占め、第4位の輸出品となっている。このほかにもヤギの飼育が多く、これから作られるモヘアも特産品の一つとなっている。放牧は山地も含め全土で行われているものの、過放牧による植生の荒廃や土壌侵食も問題となっている。
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