軽量高性能新特急車SE車の登場
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「小田急ロマンスカー」の記事における「軽量高性能新特急車SE車の登場」の解説
1954年から国鉄鉄道技術研究所の協力を得て開発が進められていた「画期的な軽量高性能新特急車」は、1957年に3000形として登場した。この3000形は "Super Express car" 、略して「SE車」と呼ばれる車両で、数多くの新機軸が盛り込まれ、軽量車両で安全に走行するための条件が徹底的に追求された、低重心・超軽量の流線形車両であった。「電車といえば四角い箱」であった時代において、SE車はそれまでの電車の概念を一変させるものとなり、鉄道ファンだけではなく一般利用者からも注目を集めた。同年7月6日よりSE車の営業運行が開始されたが、すぐに夏休みに入ったこともあって、連日満席となる好成績となり、営業的にも成功した。 また、同年9月には国鉄東海道本線でSE車を使用した高速走行試験が行われたが、私鉄の車両が国鉄の路線上で走行試験を行なうこと自体が異例のことであるのみならず、当時の狭軌鉄道における世界最高速度記録である145km/hを樹立した。また、これを契機に鉄道友の会では優秀な車両を表彰する制度としてブルーリボン賞を創設し、SE車は第1回受賞車両となった。 SE車が運用開始された1957年時点では、新宿と小田原は75分で結ばれていたが、SE車は1958年までに4編成が製造され、特急が全てSE車による運行となったため、1959年からは67分で結ばれるようになった。さらに1961年には新宿と小田原の間の所要時間は64分にまでスピードアップした。 1959年からは、特急を補完するための準特急の運行が開始された。使用車両は2扉セミクロスシート車で、特急運用から外れた2300形と、新造した2320形が使用された。
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