起源、あるいは類似する古い警句
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 09:35 UTC 版)
「ハンロンの剃刀」の記事における「起源、あるいは類似する古い警句」の解説
「ハンロンの剃刀」の考え方というのは、必ずしもロバート・ハンロンのオリジナルというわけではなく、以前から類似の表現や考え方は存在していた。 たとえばロバート・A・ハインラインの1941年の短編作品『金星植民地(英語版)』(短編集『地球の緑の丘』収録)にも類似の表現が見られる。次のような文である。 You have attributed conditions to villainy that simply result from stupidity.君は単に愚かさから生じる状況を悪行のせいにした。 これが存在することは、1996年に指摘されており(それはビグラーが「ハンロンの引用句だ」と確認(主張)するよりも5年も前のことである)、ジャーゴンファイルのバージョン4.0.0にてはじめて言及され、「ハンロンの剃刀」は次の「ハインラインの剃刀 (Heinlein's Razor)」を変形したものではないか、と指摘された。 Never attribute to malice that which can be adequately explained by stupidity, but don't rule out malice.無能で十分に説明できることに悪意を見出してはならない、しかし、悪意を除外してはならない。(※注) ※注:ただし、この引用句はアルベルト・アインシュタインのものであると、ピーター・シンガーが2009年に出版した書籍Wired for War (ISBN 1594201986) のp.434には記述されている。 同様の表現をナポレオン・ボナパルト(1769 - 1821)がしたと誤って引用されることがある。 また、ゲーテの『若きウェルテルの悩み』(1774年)にも類似した表現がすでに用いられていた。 ...misunderstandings and neglect create more confusion in this world than trickery and malice. At any rate, the last two are certainly much less frequent.参考訳:(前略)この世界において、誤解や怠慢は、策略や悪意よりも、より多くの混乱を生む。いずれにせよ、後者は(前者に比べれば)ずっと少ない、ということは確かだ。
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