貨幣の機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 08:29 UTC 版)
貨幣の重要な機能として次のようなものがあり、いずれかに用いられていれば貨幣と見なせる。それぞれの機能は別個の起源と目的をもっていると言われる。 価値の尺度 貨幣は、計量可能なモノ(財)の交換価値を客観的に表す尺度となる。これによって異なるモノの価値を、同一の貨幣において比較ないし計算できる。例えば、本20冊と牛1頭といった比較が可能になり、価格を計算できる。 支払 計量可能なモノを渡し、責務を決済する。初期社会では特に示談金、損害賠償、租税などの制度と関連して生じた。 価値の蓄蔵 計量可能なモノを貨幣に交換することで、モノの価値を蓄蔵することができる。例えば、モノとしての大根1本は腐敗すれば消滅するが、貨幣に換えておけば将来大根1本が入手可能となる。あるいは「大根1本の価値」を蓄蔵できる。ただし、自由な取引の元では通貨価値ないし物価変動により貨幣で入手できるモノの量は増減することがある。 交換の媒介 貨幣を介する社会では、計量可能なモノと貨幣を相互に交換することで、共通に認められた価値である貨幣を介することで取引をスムーズに行える。これに対し、貨幣を介さない等価交換においては、取引が成立する条件として、相手が自分の欲しいモノを持っていることと同時に、自分が相手の欲しいモノを持っていることが必要となる。
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