貨幣の価値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 08:42 UTC 版)
「貨幣の価値」は「貨幣のモノとしての価値」とは異なる。例えば、不換紙幣の場合、モノとしての日本の千円札は印刷物でしかない。「千円札」を文字や模様が印刷された紙として利用して得られる効用は、「千円で売られているランチ」から得られる効用に及ばない。 異時点間における貨幣価値をあらわす概念として割引現在価値がある。これは、将来の貨幣価値は現在の貨幣価値に利息分が上積みされたものと考えて、その利息を生むために必要な現在の貨幣価値と同等とみなすものである。たとえば利率が年に10%であり、日本円で9091円を預金すると来年には909円(=9091×10/100)の利子を受け取ることができるものとする。すると、来年にはあわせて10000円になる。この場合、来年の10000円の割引現在価値は9091円である。 通貨の価値の根拠は、その通貨の裏付けとなっている貴金属の内在的な価値にあるとみなす金属主義と、その発行主体、とりわけ国家主権の権力にあるとみなす表券主義がある。
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