補筆による完成版
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旧モーツァルト全集に採用されたドレスデンの指揮者でもあるシュミット版(1901年)は、レクイエム同様キリエの一部をアニュス・デイに転用し、他の宗教曲の素材も用いて補筆した完成版となっている。 これまでにモーツァルトの協奏交響曲K.297bやレクイエムの補筆を行ってきた音楽学者・ピアノ・即興フォルテピアノ奏者のロバート・レヴィン(Robert D. Levin)は、マリア&ロバート・A・スカーニック・ファンドの依頼により、未完の部分を全て補った補筆完成版を作成した。このレヴィン版は2005年1月15日に、補筆に協力したヘルムート・リリングの指揮によりカーネギー・ホールで初演した。この補筆完成版には『悔悟するダヴィデ』(後述)やモーツァルトの他のミサ曲などから素材が転用されており、補筆されたのは以下の7曲で、全曲演奏すると76分ほど。 Credo: Crucifixus (十字架に磔られ):合唱 Credo: Et resurrexit (復活):合唱 Credo: Et in Spiritum Sanctum (われは信ず、主なる聖霊):テノール独唱 Credo: Et unam sanctam (唯一なるもの聖なるもの):合唱 Credo: Et vitam venturi (来世の生命を待ち望む):合唱 Agnus Dei (神の子羊):ソプラノ独唱II、合唱 Agnus Dei: Dona Nobis Pacem (われらに平安を与え給え):独唱4人、合唱
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