裁判官選任手続
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/13 07:47 UTC 版)
代官および副代官の地位は勅任官であり、形式上は女王陛下が英国政府の司法大臣(the Secretary of State for Justice)の助言を受けて選任する。 この選任手続は近年進展をみたが、立法上の根拠があったわけではなく、副代官(Deputy Bailiiff)、法務総裁(Attorney General)および法務次官(Solicitor General)に欠員が生じたためである。この手続においては、代官(現任)、上席終身治安判事(Jurat)およびジャージー選任委員会(Jersey Appointments Commission)議長から構成される選出委員会により、候補者の公告と選抜候補者名簿の作成がなされる。その後、協議手続が行われるが、これに関わるのは、終身治安判事(Jurat)、 議会協議委員会(States Consultative Panel)(首席大臣(Chief Minister)を含む。)、議会(the States)の数多くの被選挙議員、上級の弁護士ら(法廷弁護士会会長(Bâtonnier)、法律協会(the Law Society)会長、ジャージー法律協会(Law Society of Jersey)前会長、事務弁護士会(Chambre des Ecrivains)会長)、その他の国王大官(Crown Officers)および国王裁判所の現地の委員(Commissioners)である。選抜候補者名簿上の全ての候補者は選出委員会より面接を受ける。その後、1人の名前が副知事(the Lieutenant Governor)から司法大臣(the Secretary of State for Justice)に送付されることとなる。 この手続は代官職の選任については用いられたことはない。その理由は、「大臣は、副代官の地位は、代官の地位のための訓練の場であること、そして、したがって、全ての条件が同じである限り、皆の満足のいくように遂行したのであれば昇進を期待できることを認めた」ためである。 終身治安判事(Jurat)を選挙する選挙人団は、代官、終身治安判事、行政教区長(Connétables)、議会の被選挙議員、法廷弁護士(Advocates)および国王裁判所付事務弁護士護士(Solicitors of the Royal Court)から構成される。投票は、秘密投票である。 国王裁判所の委員(Commissioners)は、特定の原因もしくは事項または特定の開廷期のために、代官により選任される。 代官は、治安判事(the Magistrate)および治安判事補(the Assistant Magistrate)(常勤かつ有給の地位)ならびに非常勤の臨時治安判事(Relief Magistrates)(日々無償で任務を遂行する法律実務家) を選任する。現在では、有償の選任については代官が助言を得るための委員会を招集するのが通常である。
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