衝撃波管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/13 03:09 UTC 版)
衝撃波管(しょうげきはかん、ショックチューブ、英: shock tube)は、管内に発生する衝撃波を利用して、主として気相中の燃焼反応を研究するための実験装置である。衝撃波管およびショックトンネルなどの類似装置は、他の実験装置ではデータを得ることが困難であるような、広範な温度・圧力範囲に渡る流体力学研究にも使用することができる。
- ^ 加熱温度は、高圧部の平均分子量(= 分子の運動速度)に依存するため、高圧部の組成(たとえは水素/アルゴンの比)を調節することによって調整できる。
- ^ 衝撃波管末端に付けられた圧力センサを用いてオシロスコープで解析すると、圧力センサ部分に衝撃波が到達してから圧力上昇がピークに達するまでの所要時間は数マイクロ秒(10-6秒、100万分の1秒のオーダー)程度である。
- ^ 衝撃波管末端にガスクロマトグラフィー用の採取口を設け、反応生成物を採取すれば通常の方法では採取の困難な燃焼反応における中間生成物を採取できる。また、同時に併設する観察窓から分光学的手法で吸光度又は発光強度をオシロスコープで追跡すれば、反応速度論的知見を得ることができる。
衝撃波管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/10 04:19 UTC 版)
衝撃波管は、化学反応速度の測定に加えて、解離エネルギーと分子緩和率を測定し、衝撃波の挙動を調べるために使用されており、空気力学的試験にも使用されている。従動ガス(衝撃波の背後のガス)中の流れは、高温高圧状態を可能にする風洞としてよく使用され、ジェットエンジンのタービンセクション内の条件を再現する。ただし、テスト時間は、接触面または反射衝撃波のいずれかの到着によって、数ミリ秒に限定される。 さらに衝撃波管は、添加ノズルとダンプタンクと、ショックトンネルにも開発されている。得られた高温超音速流が宇宙船または極超音速航空機の大気圏再突入をシミュレートするために使用される。ただし、上述と同様、試験時間は制限される。
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