血清型 [Serovar]
血清型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/15 14:54 UTC 版)
血清型(英: serotype, serovar)とは細胞表面の抗原を基に分類した微生物、ウイルスあるいは細胞の型である。血清型の判定に用いられる因子は、毒性、グラム陰性菌中にあるリポ多糖、外毒素の存在(たとえば百日咳菌における百日咳毒素)、プラスミド、ファージ、(たとえばポリメラーゼ連鎖反応によって判定されるような)遺伝子プロファイル、その他同じ種に属する個体を識別するための特性[1][2]で、疫学分類を亜種レベルまで可能にするもの[1][3]など多数ある。同じ抗原をもつ血清型をまとめて血清群という。
- ^ a b Baron EJ (1996). Classification. In: Baron's Medical icrobiology (Baron S et al., eds.) (4th ed.). Univ of Texas Medical Branch. (via NCBI Bookshelf) ISBN 0-9631172-1-1.
- ^ a b Ryan KJ; Ray CG (editors) (2004). Sherris Medical Microbiology (4th ed.). McGraw Hill. ISBN 0-8385-8529-9.
- ^ "serovar." The American Heritage Medical Dictionary. 2007. Houghton Mifflin Company 24 Oct. 2009 http://medical-dictionary.thefreedictionary.com/serovar
- ^ Lancefield RC (1933). “A serological differentiation of human and other groups of hemolytic streptococci” (abstract). J Exp Med 57: 571. doi:10.1084/jem.57.4.571 .
- ^ Christoph Frohn, Lutz Fricke, Jan-Christoph Puchta, and Holger Kirchner. The effect of HLA-C matching on acute renal transplant rejection. Nephrol. Dial. Transplant. 16: 355-360. http://ndt.oxfordjournals.org/cgi/content/full/16/2/355
- 1 血清型とは
- 2 血清型の概要
血清型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/08 00:26 UTC 版)
「オリエンティア・ツツガムシ」の記事における「血清型」の解説
多数の血清型が報告されており、Karp 型(全感染例のおよそ 50% )、Gilliam 型(25%)、Kato 型(10% 以下)、Kawasaki 型の他莫大な多様性が存在する。マレーシアの単一フィールドでは8つの血清型が報告されており、更に多くの型が報告され続けている。遺伝子的手法により、以前判明していたよりもさらに複雑であることが分かってきている(例えば、Gilliam 型は Gilliam 型と JG 型に細分化された)。ある血清型に感染しても別の血清型に対する免疫が生じない(交叉免疫が無い)。したがって同一の患者に複数回にわたり感染が繰り返されることがあり、ワクチン設計が複雑になる。
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血清型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 04:04 UTC 版)
ツツガムシリケッチアには血清型が存在し、主に6種類の血清型(Gilliam,Karp,Kato,Kawasaki,Kuroki,Shimokoshi) に分類される。そのうち Kato、Karp、Gilliamの3種類は標準型と呼ばれ、Kuroki、kawasaki、Shimokoshiは新しい型である。一般的な商業的検査機関の検査では、標準型Kato、Karp、Gilliam 3種類の検査が行われる。 Kato型は、東北地方に分布するアカツツガムシが媒介する。古典型ツツガムシである。 Karp型・Gilliam型は、概ね東北から九州北部までに分布する。フトゲツツガムシが媒介する。新型ツツガムシである。 Kuroki、kawasaki型は、九州に多く関東にも分布する。タテツツガムシが媒介する。新型ツツガムシである。 Gilliam型は、台湾系の型で2008年に沖縄県(宮古島内)で日本国内では初の感染例が報告された。
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血清型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 02:53 UTC 版)
病原性との関連を重視して、菌の表面にある抗原(O抗原、H抗原、K抗原)にも基づいて細かく分類されている。O抗原は外膜のリポ多糖由来のもの、H抗原はべん毛由来のもの、K抗原はカプセル(capsule)由来のものである。O抗原は現在約190種類ほどに分類されている。例えば「O157(オーいちごーなな)」という名称は、O抗原としては157番目に発見されたものを持つ菌ということを意味しており、「O111(オーいちいちいち)」はO抗原としては111番目に発見されたものを持つ、ということを意味する。H抗原は約70種類に分類されている。なお、さらに細かく分けるとO抗原とH抗原の両方を考慮した分類になる。例えばO157でも、H抗原に関する違いでさらに細かく分類することができ、H7のものとH抗原を持たないものがあるので、「O157:H7」と「O157:H-」という2種類に分けることができる。一方で、一般的な実験室株はO抗原の形成を妨げる変異を持っているため、分類することはできない。
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血清型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/18 14:45 UTC 版)
「アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス」の記事における「血清型」の解説
a型(ATCC 29523など) - 口腔内に普通に存在、白血球に対する毒性あり。 b型(Y4) - 限局型侵襲性歯周炎の患部に高頻度で見られる。白血球に対する毒性あり。 c型(ATCC 33384) - 白血球に対する毒性が低い菌株。 d型、e型
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血清型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/24 15:00 UTC 版)
血清型:serogroup 莢膜多糖体の種類で基本的に以下の13種類に類別される。臨床的に感染症状を生じるものは「A, B, C, Y, W-135」がほとんどである。A, B, C, D, X, Y, Z, E, W-135, H, I, K, L Multilocus sequence typing:MLST 細菌の生存遺伝子(house keeping gene)の塩基配列を解析することによる分子生物学的な分類方法。髄膜炎菌で最初に施行され、他黄色ブドウ球菌やカンピロバクター等様々な細菌で行われている。
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