菊地直子との対立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 00:50 UTC 版)
東京都庁小包爆弾事件への関与が問われた菊地直子の一審裁判員裁判で、井上は、小池泰男から手伝いの信者について逮捕される覚悟があるかどうか了解を取るよう求められ、井上が女性信者2人の了解を、中川が菊地の了解をそれぞれ得ることとなった旨や、井上が菊地に爆薬を見せねぎらいの言葉をかけた際に彼女が驚かなかった旨を証言した。一方で中川は、自分が菊地に逮捕される覚悟の有無を確認するという話は記憶がなく、自分は井上らに対し、菊地は「何も分かってないからよろしく」と言ったと証言した。2014年6月30日、東京地裁は井上の証言を信用できるとし、それを菊地が事件を起こすことを認識していた根拠の一つとして、菊地に懲役5年を宣告した。 その後、二審東京高裁は2015年11月27日に判決の中で、井上の証言について、「多くの人が当時の記憶があいまいになっているなか、証言は不自然に詳細かつ具体的」でその信用性は慎重に判断されるべきであると述べ、二審で事実調べした結果によれば井上らは他に重要な役割を担って本件居室(八王子市のアジト)に出入りしていた女性信者2名に対しても活動の目的を秘匿していたと認められる、菊地はクシティガルバ棟での土谷正実の助手であって井上の部下ではなく教団内におけるステージとしても一般信者の2つ上である師補というステージ立場にあったに過ぎず、この菊地に対し井上が殊更に爆薬を見せてねぎらったというのは不自然と言わざるを得ない、などとして、井上の証言よりも中川の証言を信用できるとし、菊地に対する一審懲役5年を破棄して改めて無罪判決を言い渡し、2017年12月に最高裁も全員一致でこれを支持、無罪が確定した。 菊地は無罪釈放後、自身のブログ「闇が深ければ深いほど星はたくさん見えるから」の中で、「井上嘉浩さんの嘘①〜⑤」と題して記事を書いている。
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