艦形と武装配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/15 07:27 UTC 版)
「アヴニッラー級装甲艦」の記事における「艦形と武装配置」の解説
本級の船体の基本形状は列強の装甲艦と同じく艦首水面下に衝角をもつ平甲板型船体に2本の帆走用マストの間に1本煙突を持つ当時の一般的な装甲艦の形態である。船体中央部の砲郭(ケースメイト)部には主砲としてイギリスのアームストロング社製「「1849年型 22.9cm(13.9口径)ライフル砲」を単装砲架で片舷2基ずつ計4基を配置していた。 少ない門数で射界を広く取るために本級の砲郭部は上部から見て、二個の八角形を前後に組み合わせたかのような複雑な形状となっており、舷側部で斜めになっている箇所に砲門を開け、片舷4箇所ずつ計8箇所の砲門が開けられた。主砲の砲架は床面に扇状に埋め込まれたレール上を移動することにより広い射界を得ており、敵対位置により自在に砲門を選べた。本級の装甲は水線部に厚さ152mm装甲を貼り、砲郭部と機関区と弾薬庫を守るボックス・シタデルには127mmの装甲板を舷側に貼っていた。 本級2隻は1900年代にイタリアで近代化改装を受けており、旧来の武装は全て撤去され、22.9cmライフル砲の代わりに新たな主砲として「アームストロング 15cm(40口径)速射砲」を砲郭部内に片舷2基ずつの計4基を、近接戦闘用に甲板上に「アームストロング 7.62cm(40口径)速射砲」を単装砲架で6基、「オチキス 5.7cm(43口径)速射砲」を単装砲架で10基を配置された。 老朽化したボイラーを整備した際に帆走設備は全て撤去され、甲板上の構成は基部に司令塔を持つ箱型艦橋、1本煙突、マストは見張り所に4.7cm単装機砲2基を配置するミリタリー・マスト1本の構成となり、艦載艇は後部甲板上に配置され、2本1組のボート・ダビッドが艦尾部に設けられた片舷2組の計4組により運用されて外見上は装甲巡洋艦の様になった。
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