興隆と衰退
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 23:49 UTC 版)
1985年4月1日に電電公社が民営化され、電話回線が電話以外に開放されるようになると、早くから個人でパソコン通信のホストを開局する者が現れていた。後に商用のパソコン通信サービスとして、ニフティサーブやPC-VANといった大手が何十万人もの会員を擁して隆盛を誇ったが、趣味の範囲内で運営されていた草の根BBSは商用パソコン通信と競合することなく、独自の発展を遂げた。中でも、東京BBS、ナツメネットなどは草の根と呼ぶには規模が大きかった。 電波新聞社発行の『BBS電話帳』には、1987年版で約300局、1990年版には約800局の草の根BBSが掲載されている。なお、この数は一般公開されたホストのみで、仲間内のみの草の根BBSは掲載されていない。1994年には日本全国でパソコン通信のホスト局は2,416局あるという調査結果をニューメディア開発協会が発表した。 しかし、遠距離からのアクセスには電話代がかさむことや、草の根BBSは個々の局だけで閉じた存在だったこともあり、インターネットダイヤルアップ接続環境が整備され始めた1995年頃から、次第にウェブページ上のBBSに移行し始め、文字ベースの掲示板を残したBBSもtelnet接続によるものに移行していった。 2000年以降、FTTHやADSL等のインターネットへの常時接続が急速に普及し始めてからは、パソコン通信の運営・利用はほぼ完全に終息した。2018年時点で存続するホスト局は5局程度にとどまるとされる。
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