職員の資質・定着率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 17:09 UTC 版)
施設職員の定着が悪い。東京都の審議会では、大学生の就職希望者は多いが3年くらいでやめていく現実について議論され、その理由が労働条件や対子供の関係ではなく、職員間トラブルによるものでハラスメントのようなことが多いとの発言があった。 厚生労働省の審議会では乳児院では親とのかかわり合いの中でどうしても、職員そのものが傷付いてバーンアウトしていっているという現状がかなり濃く見られていると指摘されている。 テレビドラマ「明日、ママがいない」で日本テレビ放送網株式会社に「子どもたちをペットショップのペットと同列に扱ったり、暴力や恐怖心で支配・従属させるなどの表現は、子どもたちを傷つけるとともに、職員の仕事に対する意欲を失わせることにもつながりかねません」と抗議した藤野興一全国児童養護施設協議会会長は、一方で厚生労働省の審議会で「山口県の調査ではケアワーカーの4割が非常勤です。しかも皆、勤続5年未満の若い職員がやっているわけです。そういう中で、62%と言われる被虐待児を受けていて、その中で混乱が起きないわけがないのです。施設内虐待と言われるものはそういう中で起こっていること」と発言しており、養護施設の職員自体も不安定就労、経験不足の中で対応していることが問題視している。なお、同ドラマについては、児童相談所の児童福祉司として30年社会的養護にかかわった者からは現実の中にはドラマ以上に子どもが苦しんでいる環境もある、とその著書で語っている。
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