耐熱装甲型救助車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 08:18 UTC 版)
火山噴火災害に備えて政府から北九州市消防局と横浜市消防局に配備されていた。ベースはドイツ、ヘンシェル・ヴェアテクニク社製のTM-170装甲兵員輸送車で危険な災害現場における消防・突破救出活動を目的として6mmの耐熱板、車体を冷却する自衛噴霧装置、放水銃、空気が抜けても内容物の作用によりしぼまないランフラットタイヤ、障害物の排除を行うドーザー装置などを装備し、その名の通り600度の熱にも耐える。車内を陽圧にする機能も備わっており化学災害などBC災害にも対応できる他、総重量約13トンだが最高時速は100キロも出る。横浜市消防局に配備されていた同型車(2009年廃車)は、いかなる災害にもひるまぬ闘志や力強さのイメージを持ち、横浜市民327万人(当時の人口)を守る意味から「スーパーファイター327」と愛称が付けられ、2000年の有珠山噴火災害の際、緊急消防援助隊として派遣され、警戒区域内に取り残された男性を救出したことで知られる。また、かつて東京消防庁にもウニモグベースの自衛噴霧装置や耐熱板を装備した「耐熱救難車」とさらにドーザー装置や20名収容可能な機能を加えた「防災機動車」が配備されていた事があり有珠山噴火災害や三宅島火山活動に派遣された。川崎市消防局にもバス型ではあるが「耐熱救助車」が配備されていた。
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