耐熱性毒素とは? わかりやすく解説

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耐熱性毒素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/24 15:46 UTC 版)

腸炎ビブリオ」の記事における「耐熱性毒素」の解説

腸炎ビブリオのうち、食中毒原因として分離されるものの多くは、溶血毒呼ばれる毒素産生し、これが本主要な病原因子である。溶血毒は、赤血球細胞膜に孔をあけて溶血現象引き起こす毒素総称であるが、その多く赤血球以外の細胞細胞膜にも作用して細胞傷害起こす腸炎ビブリオ溶血毒は、主に腸管心臓作用して腸管毒性により下痢生じるほか、重症例では心臓毒性によって患者死に至らしめる場合もある。 腸炎ビブリオ溶血毒には、耐熱性溶血毒(TDH, thermostable direct hemolysin)と耐熱性毒素関連溶血毒(TRH, TDH-related hemolysin)の二種類知られている。このうちTDHの方が古くから知られており、研究進んできた。TDH産生する腸炎ビブリオかどうか判別するためには、我妻培地(わがつまばいち、マンニトール加えた血液寒天培地)に培養したときに溶血性を示すかどうかコロニー周辺赤血球破壊され、その部分培地透明になる)で判定される。この溶血現象神奈川現象呼ばれ病原性腸炎ビブリオかどうか判定する試験法一つである。しかし、1988年には、神奈川現象陰性腸炎ビブリオによる食中毒発見され、この原因菌TDH産生せず、TRH産生していることが判明した。また神奈川現象自体感度があまり高くはないことから、毒素対す抗体用いた免疫化学的な手法も、腸炎ビブリオ鑑別のために併用されている。

※この「耐熱性毒素」の解説は、「腸炎ビブリオ」の解説の一部です。
「耐熱性毒素」を含む「腸炎ビブリオ」の記事については、「腸炎ビブリオ」の概要を参照ください。

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