群集心理の原型とは? わかりやすく解説

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群集心理の原型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 03:47 UTC 版)

集団心理」の記事における「群集心理の原型」の解説

群集心理に関する学問的研究基礎は、イタリア社会心理学者S・シゲーレ(Scipio Sighele)とフランス社会心理学者ル・ボンによって固められた。シゲーレにせよル・ボンにせよ、19世紀末ヨーロッパにおける政治的社会的激動期混乱茫漠(ぼうばく)たる不安を背景に、国家運命をも左右しかねないほどの政治的躍進遂げ、しだいに強力な階級成長しつつあった民衆ないし労働者群集としてとらえ、もっぱら群集否定的性格クローズアップした。シゲーレにとって、労働者階級はもっとも恐るべき群集であり、野蛮な暴動企図する点において犯罪的群集であったし、ル・ボンにとっても労働者階級ほかならぬ群集は、少数知的貴族によって創造され指導されてきた文明大規模に破壊する点において、やはり犯罪的であった。こうして、犯罪性、凶暴性、盲動性、衝動性激高性、軽信性、被暗示性、偏狭性、知能的道徳的劣等性などといった一連の病理的症候群が群集心理の原型とならざるをえなかった。 その後イギリス生まれ心理学者W・マクドゥーガル(William McDougall)は群集心理特徴として、(1)過度情動、(2)衝動性(3)暴力性、(4)移り気性、(5)一貫性欠如、(6)優柔不断、(7)極端な行為、(8)粗野な情動情緒表出、(9)高度の被暗示性、(10)不注意性、(11)性急な判断、(12)単純かつ不完全な推理、(13)自我意識自己批判自己抑制喪失、(14)自尊心責任感欠如による付和雷同性、をあげたが、これらの心理的特性明らかにシゲーレやル・ボン業績延長線上にあるといえる

※この「群集心理の原型」の解説は、「集団心理」の解説の一部です。
「群集心理の原型」を含む「集団心理」の記事については、「集団心理」の概要を参照ください。

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