縦断研究の欠点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/22 08:11 UTC 版)
縦断的研究の主な欠点は、次の様なものである。 コストが高い(特に繰り返し研究の場合)。 調査の各段階におけるデータ収集に常に対処する必要がある事に因る、介入を実施する上での技術的な複雑さ(前回の観察後の対象者の生活における出来事に関する情報、転居の追跡の為の絶え間無い検索と識別、調査の全段階でのデータの処理と評価)。 被験者の脱落率。被験者の脱落率とは、初期段階で研究に参加した人が、研究の終わりまでに利用出来なくなることを意味する(離脱、死亡、更なる参加を拒否する等)。この場合、対象となる事象の前後で行われた観察結果を比較するための根拠が減少または失われる。脱落率は、縦断的研究における無効性の主な原因の一つである。 調査対象となる事象の影響が遅れる可能性がある。調査中の出来事の結果が目に見える形で現れる迄には、何年も掛かる可能性がある。 何らかの不測の事態や、他の同時多発的な変化(例えば、学校のカリキュラムや教育サービスへの資金提供の変化など)の影響で、研究対象の本質が消えてしまう可能性がある。 ホーソン効果が出現する可能性がある。
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