線形の改良(急勾配の緩和など)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 17:09 UTC 版)
「廃線」の記事における「線形の改良(急勾配の緩和など)」の解説
技術の進歩により、長大なトンネル・橋梁などの敷設が可能となったことを活かして、緩勾配で重量貨物列車が運行可能な新線が引かれ、それ以前の旧線が放棄されることがある。北陸本線や東北本線などのように新線が旧線と全くかけ離れた場所に敷設され旧線が廃線となった事例もあるが、高度成長期には地域の利便性よりも都市間輸送に重点を置いた側面もある。また、電化に際してトンネルの断面が狭く、電化の障害になるとして新たなトンネルが開削され、旧トンネルとその取付部の区間が廃線となった例もある。 また勾配改良ではないが、急曲線が連続している区間のスピードアップや輸送力強化のため旧線に近い場所に緩い曲線の新線を設け、当該区間の旧線が廃線となった例もある。さらには、急勾配や急曲線の改良・電化のための新しいトンネルの開削などの複合的な改良を伴う新線の建設により、旧線が廃線となった例も多い。 なお、風光明媚な廃線が観光鉄道として復活する例がある。山陰本線の旧線 を転用した嵯峨野観光鉄道や台湾鉄路管理局旧山線、スイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道の新フルカトンネル開通に伴い廃線となった区間がフルカ山岳蒸気鉄道として復活した例などがある。
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