絶縁 (人間関係)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/26 05:34 UTC 版)
人間関係における絶縁(ぜつえん)とは、交友関係、師弟関係などの付き合いを絶つことをいう。絶交(ぜっこう)ともいう。親子関係であれば勘当ともいう。
ヤクザの絶縁
ヤクザ側から見た絶縁とは、擬制的親子関係で組織を構成するヤクザ組織の掟の中で最も重い処罰である。これより軽い処分として、破門があるが、違いは、破門には復縁の可能性があるのに対して、絶縁には建前上それがないという点にある[1]。
組は絶縁した旨を義理回状により、関係の組に通知する。この義理回状(絶縁状)を受けた組織は、絶縁された者を客分としたり、結縁(親子/兄弟の盃を交わす)したり、商談、交際など一切のことについて相手としてはならないこととされ、これを破ることは敵対行為とみなされる。したがって、破門・絶縁されたものは、ヤクザ世界に残ることはできない。そもそも、一般社会に適応できなかったためヤクザになったものが多いという事情において、ヤクザ世界からの追放は人間としての社会的生命を抹殺されたのも同然の状況となる。ただし、実際には絶縁処分を受けた組ともともと敵対している組に受け入れられることもある。
親組織から子組織に対する、または組織間相互における絶縁は、一種の宣戦布告であり、そのまま抗争へと至ることが多い。実際、1984年(昭和59年)に始まる山口組と一和会の抗争(山一抗争)は、山口組が関係組織に一和会の義絶状を回付したことに端を発している。
一方、一般社会側から見て、一般人や元ヤクザ構成員がヤクザと縁を切ることを強調して「ヤクザと絶縁する」のようにいうことがある[2]。
脚注
- ^ 平成5年・警察白書・第1節_暴力団の実態2010年12月13日閲覧
- ^ 福岡県弁護士会・少年付添人日誌(14・4月号)2010年12月13日閲覧
関連項目
「絶縁 (人間関係)」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は親戚と絶縁した
- 直径5mmの絶縁スペーサーが1つ足りない!
- 軟木の絶縁された部屋およびよいヒーターはサウナのための絶対必要である。
- 絶縁電線.
- 絶縁線
- (電気の)絶縁器
- (電線の)絶縁物
- 絶縁材料で囲むことにより熱、冷気あるいは雑音から保護する
- 雑音に対して絶縁する
- 絶縁塗料が塗られた
- 導体が通る穴における絶縁用裏地
- インダクタンスを回路に供給する絶縁されたワイヤーの螺旋でなるリアクター
- 他の電気装置を制御するためのスイッチ、ダイヤル、およびメーターを含む平坦な絶縁された表面から成る電気装置
- 家庭使用の軽い絶縁導体
- 印加電圧がそうでなければ(水の水素と酸素への絶縁破壊のような)起こらないような反応を引き起こす電解質を含むセル
- むき出しの電気伝導体を絶縁するのに用いられる耐水性付着性テープ
- 絶縁線の切離端から絶縁を取り除くために電気技術者によって使用される手工具
- 樹脂粉末で潜像が作成される帯電した光導電絶縁表面において光の動作によってグラフィック体をコピーする複写機(商標ゼロックス)
- 有髄神経繊維の軸索を覆う(そして絶縁する)ミエリンの層
- 回路の若干の欠陥に起因している器材故障(接続不良、絶縁不良または短など)
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