給排水装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:52 UTC 版)
閘室に必要に応じて水を入れたり出したりする装置。上流側と閘室、閘室と下流を結んで水を出し入れする構造で、扉(バルブ)が設置されており自由に水の流れを制御できるようになっている。扉は伝統的にはラック・アンド・ピニオンの機構により手動で上げ下げされるパネルであった。大きな閘門ではポンプを用いることもある。ただし、基本的に上流側から下流側へ水を流すだけで運用できるので、必ずしも動力による揚水は必要ではない。
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給排水装置
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給排水装置は、上流区から閘室に、あるいは閘室から下流区に水を流すための装置である。 閘門扉に穴が開けられていて、この部分に別の扉をつけて開閉できるようにすることで水を給排水する構造のものは、構造が単純であり古くから利用されてきた。しかし閘室内に流れ込む水が船を動揺させる問題がある。また閘門扉の構造上、一定以上の大きさの穴を開けることができないので、給排水に時間が掛かる。ただし、後述する暗渠を設けることによって構造物の強度問題が発生することを避けるために、新しい大型の閘門において水勢を弱める機構を取り付けて採用される例がある。しかし水流が渦をなすことになるため、閘門扉や閘室の底の強度を確保しなければならない。水勢を弱める機構と組み合わせるときは、引揚扉については上下流両方に採用することがあるが、マイターゲートについては下流側のみに採用するのが普通である。 現代の閘門で一般的に広く使用されているのは閘渠(こうきょ)を利用した方式である。これは扉室と閘室の側面または底面に暗渠を設置して、その途中に給排水用扉を設けて開閉し給排水するものである。閘室内の暗渠の口は、給水時にも排水時にも兼用する設計が普通である。船の動揺を抑えるために、閘室の側面に多数分散させて閘渠の口を設けることで、水の勢いを分散させるように設計することもある。閘室の底にも閘渠の口を配置するとさらに勢いを抑えることができるが、工事が複雑になり工費が高くつくという問題がある。閘渠の断面は一般に矩形かその上部をアーチ状にしたものとなっている。 閘門扉として引揚扉を用いた閘門では、引揚扉をわずかに開けることで給排水するものがある。この場合水の勢いを弱める設備が必要とされる。閘渠を用いないため、側壁の構造を単純にできる。 水の流入・流出は通常重力式であるが、とても大きな閘門ではポンプを使ってスピードアップしていることもある。
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