結婚に対する見解・セクシュアリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:59 UTC 版)
「ルイーザ・メイ・オルコット」の記事における「結婚に対する見解・セクシュアリティ」の解説
オルコットは仕事をして自立して生きることを好んでおり、常々「自分の力で生きていく」のが性に合っていると語っており、「私はむしろ自由な未婚者になって、自分のカヌーを漕ぎたい」「私は贅沢が大好きですが、自由と独立の方がより良いのです」と言っていた。 『若草物語』で、オルコットは自身を基にして主人公のジョーを描いており、ジョーを自分と同じように独身にしたいと考えていたが、出版社や読者は金持ちのローリー・ローレンスと結婚することを強く望んでいた。オルコットは第2部で結婚は譲歩したものの、ジョーとローリーの「対等な男女の友達」という関係は変えず、ローリーは妹のエイミーと結婚し、ジョーは年上のベア教授と結婚する展開とした。結婚したジョーに対して、オルコットは生涯を通して独身のままであった。オルコットが結婚生活に否定的だったのには、経済的な問題に苦しむ両親の困難な結婚生活も影響しているかもしれない。 彼女は、ルイーズ・チャンドラーモールトンとのインタビューで、自分の未婚の理由をこう説明している。「私は、自然のいたずらで女性の体に、男性の心が入ってしまっているみたいなものだと、自分では半ば納得しているのです。....というのも、私は多くのかわいい女の子は好きになったことがあるのに、男性とはこれまで一度もそんなことはなかったので。」しかし、ヨーロッパ滞在中、若いポーランド人男性のラディラス「ラディー」ヴィシニェフスキとのロマンスはオルコットの日記に詳述されており、死の前にオルコット自身によって削除された。このラディーは『若草物語』のローリーのモデルの一人といわれ、オルコット自身、ラディーをローリーのモデルとして挙げている。 少女時代には、エマーソンにあこがれて年若い恋人になる空想をしており、「エマーソンは生きているかぎり、わたしにとって"あの方"だった。彼が考えている以上に、私にいろいろなものを与えてくれた人だった。その簡素な美に満ちた生活、本に著された真実と知恵・・・。」とも書いている。また、ウィリアム・T・アンダーソンは、ソローにほのかな思いを抱いていたと述べている。 オルコットが同性愛者であったという証拠はなく、女性への手紙に男性への手紙よりも性的な意味で親密なものはなかった。オルコットは、自身のプライバシーに関わると思われる手紙をたくさん燃やしており、事実は今のところ不明である。
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