経済学における定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/25 17:05 UTC 版)
経済学で用いられる「地域」の語は、理論的文脈では往々にして不明瞭に扱われ、実証的分析では定義が厳密ではない。このため、取り扱うテーマやデータの利用可能性に合わせて意味合いの変化する概念である。『マグローヒル現代経済学辞典』では、地域(Region)について以下のような説明がなされている。 「 都市地域の一部分から,大陸の一地方にいたるまで,さまざまの広さに用いられる用語。たとえば,合衆国では,地域あるいは,地方の資料は,都市地域,地区,州,おもな地域の州群,たとえば,ニューイングランドやミドルアトランテック州のような形で得られる。 」 (後略) 経済学における地域は、一般に資本や労働の移動の制約が小さく、移動可能性の高いものとして捉えられる。ゆえに、現代は移動可能性が高まっていることから『マグローヒル現代経済学辞典』の定義を超えて、宇宙や地球も地域であると考えられる。また、人類の歴史をたどれば、地域は都市と農村という2つの定住形態からなり、国家が消滅しても存続する概念である。 上記のように、国家の枠を超越した大規模な空間を地域として捉える一方で国家の内部の狭い空間を地域として捉えることもある。よって、地域経済学に関する文献では、地域がさまざまな範囲を指す言葉であることを示した上で、国家の内部の狭い空間を対象とする旨を述べたものもある。
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