紀南における食文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 09:32 UTC 版)
「イルカのすき焼き」の記事における「紀南における食文化」の解説
太地町では、すき焼きの際にイルカを使うのが定番とされていた。イルカのすき焼きは、太地町の食文化の一つとして、2011年の町内でのイベントの際にも振る舞われ、懐かしいとの評判を受けた。太地町長の三軒一高はこう説明する「太地は土地が狭く、水も乏しく、人々は生きる糧を海に求め、鯨が居るから鯨を得るようになり、得られた鯨を分け合って暮らしてきました」。或いは、「つい20年前(1990年頃)までは、鯨が獲れたら(それを住民間で分け合うので)牛肉が売れないと肉屋が嘆くような町でした」とも証言する。また、和歌山信愛女子短期大学の吉田 穣は、大昔の和歌山のコメ不足など食糧事情の悪さと、太地町のイルカのすき焼きについて以下の様に評す。 不足の中で身近な食材を用いて考案され受け継がれてきた食文化が、個人の選択が中心の現代の食の大きな反面教師として、今後の私たちの食のあり方を示唆しています。 — 『Kumano☆食と農の学校 レシピ集』 p.52 更に、三軒は「中学で東京に出てきて初めてすき焼きに牛肉を使うのを知った」とも回顧している。また、水産加工業を営む太地の住民は「子供の頃、すき焼きといったらイルカだった」と言う。2015年放送の『ビートたけしのTVタックル』においてイルカのすき焼きが触れられた際、出演した者が、小さい頃からイルカを食した話をしている。そして、(イルカの)すき焼きは格別だと、感想を述べた。
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