第1幕 プルースト的天国のいくつかのイメージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 07:10 UTC 版)
「失われた時を求めて (バレエ)」の記事における「第1幕 プルースト的天国のいくつかのイメージ」の解説
序章(カミーユ・サン=サーンス『動物の謝肉祭』より「ピアニスト」) 第1場 派閥をなす、またはプルーストによる攻撃的なスノビズムのイメージ(レイナルド・アーン『恍惚のとき(フランス語版)』) ヴェルデュラン夫人が主催するサロンの光景。夫人が優雅に歩き回る中、着飾ったブルジョワの男女が会話に興じ、若い歌手がピアノ伴奏に合わせて歌を披露している。舞台の片隅には、語り手がじっと動かずに座っている。 第2場 ヴァントゥイユの小楽節、または愛の音楽(セザール・フランク『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ』) ヴァイオリンを表す男性ダンサーと、ピアノを表す女性ダンサーのパ・ド・ドゥにより、スワンとオデットの恋の象徴であるヴァントゥイユのソナタ(英語版)が表現される。 第3場 サンザシ、または夢のような言葉(ガブリエル・フォーレ『ピアノと管弦楽のためのバラード』) 日傘をさして散策する女性たちの中で、スワンとオデットの娘であるジルベルトが優雅に踊る。 第4場 カトレアをする、または情熱のメタファー(サン=サーンス『ハープと管弦楽のための演奏会用小品』より) スワンとオデットのパ・ド・ドゥ。オデットは3人の若い男たちと戯れてみせ、それを見たスワンは心を乱す。 第5場 花咲く乙女たち、または楽しい休暇(クロード・ドビュッシー『海』) 若き日の語り手は、バルベックの海岸で少女アルベルチーヌとその女友達の一群に出会い、彼女たちの魅力に惹きつけられる。 第6場 アルベルチーヌ、または牢獄と疑惑(ドビュッシー『シランクス』) アルベルチーヌと、その女友達アンドレのパ・ド・ドゥ。2人は体を寄せ合い、歓びに顔を輝かせながら踊る。 第7場 眠る女をみつめる、または相容れない現実(フランク『プシシェ』、サン=サーンス『オルガン交響曲』) 語り手とアルベルチーヌのパ・ド・ドゥ。眠るアルベルチーヌの周囲をゆっくりと動き回っていた語り手は、やがて彼女を立ち上がらせて共に踊り出す。アルベルチーヌは語り手から何度も逃げ去ろうとするが、脚にしがみつかれたり、行く手を阻まれたりして引き戻される。最後に語り手がアルベルチーヌを再び横たえると、舞台上の幕が滑り落ち、アルベルチーヌの姿を覆い隠す。
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