第三国立銀行とは? わかりやすく解説

第三国立銀行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/24 15:32 UTC 版)

旧第三国立銀行倉吉支店(現・倉吉大店会
初代頭取安田善次郎
頭取を務めた安田善三郎
頭取を務めた安田善雄
最後の頭取を務めた2代目安田善次郎

第三国立銀行(だいさんこくりつぎんこう)は、明治期銀行の一つ。

この項では国立銀行満期後の同行が改称した第三銀行[1]についてもここで記述する。

概要

1876年(明治9年)に東京で設立され、その後合併等により、みずほ銀行の源流の一つ安田銀行の前身となる。免許を受けたものの開業に至らなかった大阪の第三国立銀行の免許を譲り受けて東京で設立された。その後、同行は1923年(大正12年)11月保善銀行に吸収合併された[2]

第三国立銀行(大阪)

渋沢栄一第一国立銀行設立を受け、各地で銀行設立の機運が高まり、大阪にも設立しようと、徳島県人数名が鴻池善右衛門1841年(天保12年) - 1920年(大正9年))・広岡久右衛門ら豪商を勧誘して1873年(明治6年)4月に出願し、政府の認可を受けた。

しかしながら、発起人内の意見対立で開業に至らなかった。払込資本金40万円。本来なら第一から第五までが揃うはずだったが、当時開業したのは本行を除く第一・第二第四・第五の4行だった。

沿革

富士銀行の前身行(前身行に統合された一部の銀行を省略)
  • 1876年(明治9年) - 国立銀行条例に基づき第三国立銀行として設立
  • 1884年(明治17年) - 第四十四国立銀行を合併
  • 1896年(明治29年) - 国立銀行満期に伴い第三銀行と改称
  • 1897年(明治30年) - 第八十二銀行[3]を合併[4]
  • 1923年(大正12年) - 保善銀行に吸収合併され、同時に同行は安田銀行と改称[5]

その他

  • 戦後の話であり同行と直接は関係ないが、後身である富士銀行の金融機関コードは0003であった。
  • 11行大合同直前の1923年(大正12年)9月まで、(旧)安田銀行本店と同所にあった。
  • 営業店としての当行の本店であった安田銀行小舟町支店は、富士銀行小舟町支店を経て、みずほ銀行になった現在でもみずほ銀行小舟町支店として現存する。
  • 11行大合同直前の出店状況は、東京府 3、神奈川県 2、大阪府 6、鳥取県 4、島根県 3、北海道 1であった。このうち、島根県松江市の支店建物は、かげやま呉服店として21世紀も使用されている[6]

脚注

  1. ^ 三十三銀行の前身である第三銀行とは無関係。
  2. ^ 保善銀行は合併と同時に安田銀行に行名を変更した。その後、1948年10月に富士銀行に行名を変更。2002年4月、みずほコーポレート銀行に商号を変更。そして2013年7月、みずほ銀行を合併して逆にみずほ銀行に行名を変更している。
  3. ^ 現存する八十二銀行とは無関係。
  4. ^ 銀行変遷史データベース「第八十二銀行」”. 全国銀行協会 銀行図書館. 2018年3月25日閲覧。
  5. ^ 銀行変遷史データベース「第三銀行」”. 全国銀行協会 銀行図書館. 2018年3月25日閲覧。
  6. ^ ごうぎんカラコロ美術館(旧山陰合同銀行北支店)の国登録有形文化財の登録 - 島根県報道発表資料(2015年3月10日)

関連項目


第三国立銀行(大阪)

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「第三国立銀行」の記事における「第三国立銀行(大阪)」の解説

渋沢栄一第一国立銀行設立を受け、各地銀行設立機運高まり大阪にも設立しようと、徳島県人数名が鴻池善右衛門1841年天保12年) - 1920年大正9年))・広岡久右衛門豪商勧誘して1873年明治6年4月出願し政府認可受けたしかしながら発起人内の意見対立開業に至らなかった。払込資本40万円。本来なら第一から第五までが揃うはずだったが、当時開業したのは本行を除く第一第二第四第五の4行だった。

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