稲荷台1号墳出土の王賜銘鉄剣とは? わかりやすく解説

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稲荷台1号墳出土の王賜銘鉄剣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 07:14 UTC 版)

鉄剣・鉄刀銘文」の記事における「稲荷台1号墳出土の王賜銘鉄剣」の解説

稲荷台1号墳千葉県市原市養老川下流域北岸台地上に営まれ12からなる稲荷台古墳群中の1基であり、径約28メートル円墳である。同古墳には2基の木棺が納置され(中央木棺と北木棺)、鉄剣中央木棺から検出された。 鉄剣には、銀象嵌で、表面に「王賜□□敬□(安)」、裏面に「此廷□□□□」と記されている。鉄剣紀年記されていないが、木棺収められていた鋲留短甲鉄鏃形式から5世紀中葉見られている。 銘文読み下すと、「王、□□を賜う。敬(つつし)んで安ぜよ。此の廷(刀)は、□□□」となる。内容は、王への奉仕に対して下賜するという類型的な文章で、「王から賜った剣をつつしんで取るように」ということである。被葬者2人武人であり、房総半島一角本拠をもつ武人畿内「王」のもとに出仕して奉仕し、その功績によって銀象嵌銘文を持つ鉄剣下賜されたものと考え銘文中の「王」倭の五王のうちの「済」(允恭天皇)とする説が有力である。しかし和歌山県隅田八幡神社所蔵人物画像鏡の銘に「大王」の記述見られ、この鏡の銘の癸未年を443年とすると允恭天皇は「大王」を名乗っていたと推測されることから、「王」上海上の首長である対岸姉崎二子塚古墳被葬者とみる説もある。 ほか、銘文特徴としては、「王賜」の画線が他の文字よりも太く文字間隔大きい。また「王賜」の二字裏面文字より上位配置されている。こうした書き方は、貴人敬意を表す時に用い擡頭法(たいとうほう)という書法である。

※この「稲荷台1号墳出土の王賜銘鉄剣」の解説は、「鉄剣・鉄刀銘文」の解説の一部です。
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