稲作文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 09:15 UTC 版)
稲作文化は稲を生産するための農耕技術から稲の食文化、稲作に関わる儀礼祭祀など様々な要素で構成されている。 農耕技術では稲作のための農具や収穫具、動物を用いた畜力利用や、水田の形態、田植えや施肥などの栽培技術、虫追いや鳥追い、カカシなど鳥獣避けの文化も存在する。また、穂刈したあとの藁は様々な用途があり、藁細工や信仰とも関わりが深い。食文化では粥や強飯、餅やちまきなど多様な食べ方・調理法が存在した。また、高倉などの貯蔵法や、醸造して酒にするなど幅広い利用が行われていた。水田の光景は、日本の伝統的文化の1つといえ、日本人と稲作の深い関わりを示すものとして、田遊び・田植・田植踊・御田祭・御田植・御田舞等、豊作を祈るための多くの予祝儀式・収穫祭・民俗芸能が伝承されている。 宮中祭祀においても天皇が皇居の御田で収穫された稲穂を天照大神(アマテラスオオミカミ)に捧げ、その年の収穫に感謝する新嘗祭がおこなわれている。天皇徳仁は、皇居内生物学研究所などで、水稲手蒔き、田植え、稲刈りをみずからおこなっている(宮内庁サイト)。尚、漢字の「年」は、元々は「秊」(禾 / 千)と表記された字で、部首に「禾」が入っている点からも解るように、稲を栽培する周期を1年に見立てていた。
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