稲刈りの機械化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 02:46 UTC 版)
稲刈りの実際の作業は、近年のコンバインの登場によって大きく様変りした。 コンバインは1940年代に初めて登場し、高度経済成長期以降徐々に普及した。稲刈りから脱穀までの作業を一貫して行えるのがコンバインの特徴である。稲刈りから脱穀をまとめて行うが、その間籾の乾燥工程がないので、脱穀された籾は直ちに専用の穀物乾燥機にかけられる。 現在でも、山間地や棚田など大型の農業機械の導入が困難な田んぼ(圃場整備が行われていない千枚田など)や、米の栄養や旨味を増したいと言う目的で、バインダーで刈り取り、稲木にかけて乾燥(この時に藁の栄養分が米粒に移ると言われている)、ハーベスターで脱穀するという組み合わせで収穫するか、もしくは鎌を用いた従来通りの作業方法が採られている。 コンバインの普及により作業時間は大幅に短縮されたが、車両後方に排出される藁のくずが皮膚に付着すると、比較的大きな痒みや(人によっては)肌荒れが起きる為、コンバイン搭乗者以外の作業従事者は作業時の風向きに十分注意する必要がある。稲刈りを行っている農家が顔を覆うようにタオルや手ぬぐいを着用しているのは、その痒みを事前に防ぐ為である事が多い。近年は高価ではあるがキャビン(操縦席が密閉されているもの)付きの車両も登場しており、エアコンが搭載されている事も含め、搭乗者の負担は大幅に減少しているようだ。
※この「稲刈りの機械化」の解説は、「稲刈り」の解説の一部です。
「稲刈りの機械化」を含む「稲刈り」の記事については、「稲刈り」の概要を参照ください。
- 稲刈りの機械化のページへのリンク