神話類型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:26 UTC 版)
神と人とが婚姻を行い、そして通常は子を儲ける神話類型を「神婚説話」と呼ぶ。婚姻でない姦通や強姦の関係もあるが、これらも神婚説話に含めることもある。 こうして生まれた半神が一族の祖であるとする神話も多い。たとえば、山幸彦と豊玉姫(日本神話は神と人の区別があいまいだが、神話類型的には山幸彦が人で豊玉姫が神)の間に生まれた鵜葺草葺不合命は、皇室の祖先(神武天皇の父)であるとされる。 神は人間型とは限らず、また、元は人間型であっても動物に姿を変えていることもある。ギリシア神話でゼウスがさまざまな動物に変身して女性と交わる話が有名。そのほか、竜や蛇に変じる神話も多い。 双生児、多胎児 - 双子が生まれることが神の介入の結果と考えられることもあった。そのため、ヘーラクレースとイーピクレース、双子座のカストールとポリュデウケース等は共にゼウスと人間の異父兄弟の双子であり、双子の一方が半神で他方が死せる運命にある人間である。また、こういった動物のように多数の子を産む状態を動物の妊娠と比較する例が日本を含めた世界各地にみられ、これがゼウスが様々な動物に変身して女性と交わったという伝承につながったとも考えられる。このように神に祝福された多胎児が何かしらの怪力や癒しや千里眼などを持つとされるケースがギリシャやローマ以外にもアフリカなどの他地域でも見られた。
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