神の都
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:05 UTC 版)
大都市への致命的攻撃方法としては、単なる破壊ではなく改造もある。ヒトラーはベルリンを、「神の国」に匹敵するような「ゲルマニア」として改造する計画を発表した。計画が実施されればゲルマニアは「純血人種」に占拠され、リベラル(西洋)的な市民の自由・市場主義経済・民主主義・芸術表現の自由・個人主義等が「超克」されるはずだった。ヒトラーは 世界首都としてのベルリンは、人々に古代エジプトを想起させるだろう。比べられるのはバビロン、またはローマだけだ。ベルリンに比べれば、ロンドンやパリなど、何だろうか? と誇った。 ヒトラーも自殺し、ゲルマニアの建設は未完に終わり、その形跡はほとんど残らなかった。しかし西洋の首都と競う統制都市建設の野望は終わらず、北朝鮮、中国、東南アジアなどが後に続いた。北朝鮮の首都平壌は、全体主義権力へ捧げられている。そこには105階立ての柳京ホテルがピラミッドのように建っているが無人であり、予算が尽きた上に建設が危険すぎるという理由で中途放棄されている。これらの都市は、方法は異なるが、西洋文明の粗暴なコピーを作って西洋を「超克」しようとした例となっている。
※この「神の都」の解説は、「オクシデンタリズム」の解説の一部です。
「神の都」を含む「オクシデンタリズム」の記事については、「オクシデンタリズム」の概要を参照ください。
- 神の都のページへのリンク