碧南事件で死刑に
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 16:46 UTC 版)
その一方で、愛知県警は碧南事件の発生当時から、「顔見知りによる犯行の疑いが強い」として、被害者である店長Xの交友関係などを中心に捜査していたが、堀・A・Bの3人は捜査線上に浮上せず、捜査は難航していた。しかし、妻Yは殺害される前、堀たちに酒や食事を提供しており、その時に堀たちが食べた枝豆の皮や皿などが現場に遺されていた。当時の捜査班は、将来のDNA型鑑定の可能性を見据え、それらの検体を冷凍保存していた。それらの遺留品から堀やAに酷似したDNA型が検出され、当時別事件で服役していたAの供述などにより、Bも捜査線上に浮上した。 堀は闇サイト事件の刑確定後の2012年8月3日、A・Bの2人とともに碧南事件の被疑者として、強盗殺人容疑で愛知県警の特捜本部に逮捕され、同月24日に名古屋地検から同罪の被告人として名古屋地裁へ起訴された。また、2013年(平成25年)1月16日には守山事件の被疑者として、Aとともに強盗殺人未遂容疑で再逮捕され、堀は同年2月6日に強盗殺人未遂罪で追起訴された。 堀は碧南事件および守山事件の首謀者として刑事裁判を受け、第一審(裁判員裁判)の名古屋地裁刑事第4部(景山太郎裁判長)で、2015年(平成27年)12月15日に名古屋地検の求刑通り死刑判決を宣告された。同判決を不服として控訴したが、名古屋高裁刑事第1部(山口裕之裁判長)で2016年(平成28年)11月8日に控訴棄却の判決を受けた。これを不服として上告したが、2019年(令和元年)7月19日に最高裁第二小法廷(山本庸幸裁判長)で上告棄却の判決を受け、同判決に対する訂正申立も同年8月7日付の同小法廷決定で棄却されたため、死刑が確定した。 なお、碧南事件および守山事件の共犯者Aは、2016年に第一審で無期懲役(求刑:死刑)の判決を受け、検察官・被告人Aの双方が控訴しなかったため、そのまま無期懲役が確定。碧南事件の共犯者Bは第一審で求刑通り無期懲役の判決を受け、控訴棄却判決・上告棄却決定により、2018年(平成30年)に無期懲役が確定している。
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