相撲の軍配
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 03:12 UTC 版)
軍配といえば相撲の行司が使用することで広く知られている。大相撲の「審判規則」(行司)の第一条では「行司が審判に際しては、規定の装束(直垂、烏帽子)を着用し、軍配を使用する。」とされている。形状や材質に関する規則はない。新入りの行司が最初に所有する軍配は先輩行司や部屋の師匠などから贈られる。軍配を複数もち本場所用と巡業用に分けている場合もある。 立合いの際には、まず軍配で両者を割り、立ち上がる瞬間にこれを上げる。また勝敗が決するときに勝者の側へ向けて軍配を上げる。相撲に軍配が使われるようになった所以は、戦国時代、武士たちが陣中で相撲を取るときに、行司役の武将が勝敗を裁定する道具として使ったからであるという説がある。江戸時代、勧進相撲が始まった初期は扇子や唐団扇などが用いられていたが、元禄期に入って、それらのかわりに軍配が使われるようになった。相撲の軍配は樫、ケヤキなどで作られ、枠に金属を嵌め、柄は鉄や木などが使われた。 軍配の房立行司(木村庄之助): 紫 立行司(式守伊之助、木村玉之助、木村清之助) 副立行司: 紫白 三役: 朱 幕内: 紅白 十両: 緑白 幕下以下: 緑または黒 なお、勝負が決まったときに軍配を上げることから、一般にも勝利することを「軍配が上がる」、あるいは勝者と認めることを「軍配を上げる」というようになった。
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