登用・退役
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 00:31 UTC 版)
グルカ兵への登用は非常に狭き門で、小学生程度の子供の頃から格闘技や英語等の基礎教育を受けさせるための専門学校もネパール国内に存在する。また、グルカ兵は、徴兵制でも志願制でもなく、イギリス軍のスカウト部隊が山村を巡回する方式を取っている。 退役したグルカ兵は、雇用契約によりネパールへ帰国させられる。しかしながらグルカ兵の待遇は決して良くはなく、退役年金も2000年に退役グルカ兵協会の是正運動もあって増額が決定したとはいえ、イギリス軍の兵士と比べるとはるかに少ない。軍の年金だけでは生活できずビジネスを始めたり、民間軍事会社の契約社員として現役復帰を果たし、自ら紛争地域に向かう者もいる。 現代ではグルカ・セキュリティー・ガーズ (GSG) を初めとしてグルカ・セキュリティー・グループと呼ばれる大規模な民間軍事会社が形成され、世界中にグルカ兵を派遣しており、実質上の傭兵派遣業となっている。これらの会社を経営しているのは、主にイギリス軍やローデシア軍などに所属していた白人将校である。 民間軍事会社では月給1,000ドル以上の高給で働くことが出来る。国民一人当たりの(年間の)GDPが1,200ドルしかないネパールでは、かなりの高給職である。また、幼少期より英語と軍事の教育を受けているグルカ兵は、指揮命令において英語で意思疎通ができ、軍の規律を遵守するため、世界的にも重用されている。
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