疾患リスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 05:53 UTC 版)
危険因子 60歳を超える高齢者 うつ病を含む精神障害病歴など 感情的ストレス 深夜のシフト勤務 異なるタイムゾーンをまたがる旅行 米国における医師110万人に対しての調査によれば、一日に7時間前後眠っている人が最も死亡率が低い。6時間未満や8時間以上の睡眠のほうが、死亡率が高かった。また一日に8.5時間以上の睡眠をとると、死亡率は15%増加していた。また深刻な不眠(女性では3.5時間未満、男性では4.5時間未満)をもつ人も、死亡率は15%増加していた。 最も死亡率の低いグループは、一日あたり6.5〜7.5時間の睡眠であった。しかし一日4.5時間のみ眠るグループにおいても、死亡率はほんの少ししか上昇していない。つまり多くの人々にとって中程度の不眠であれば寿命は延長され、重篤な不眠でも死亡率への影響はほんの僅かである。 また患者が睡眠薬を服用しない期間が長いほど、不眠に起因する死亡率上昇はほとんど見られなくなるが、寿命延長につながるかは分からない。患者は不眠のことを心配し、また不眠は不快なこともあるが、しかし不眠自体は寿命延長と関連性があるとされている。なぜ8.5時間以上の睡眠が死亡率増加につながるかは不明である。 慢性的な睡眠不足状態にある人は高血圧、糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞、狭心症などの冠動脈疾患や脳血管障害といった生活習慣病に罹りやすい。また免疫力を低下させ、インフルエンザなどの感染症や癌の誘因や増悪因子になる。
※この「疾患リスク」の解説は、「不眠症」の解説の一部です。
「疾患リスク」を含む「不眠症」の記事については、「不眠症」の概要を参照ください。
- 疾患リスクのページへのリンク