用法の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/06 06:23 UTC 版)
この言葉が登場した当初は、オタクの第一世代が「単に動物化はみっともないとか『萌え』は恥ずかしいとか萌えてる奴は駄目な奴という物言いだとか、本当は萌えているくせにそれをシニカルに自分から切り離す」ということや、あるいは「『萌えている私』という自己認識からの逃避」という意味で用いられていた。しかし伊藤はのちに「フォビックな振る舞いの現れ方を欲望の「否認」にまで拡張するならば(……)私見では、たとえば幼女の〈ように〉見えるキャラへの「萌え」を、無媒介・無制限に小児性愛であると断じ、社会から排斥しようとする姿勢などにも」萌えフォビアを見出せると述べている。 また伊藤によれば、「萌え」は「『マンガのおばけ』――キャラ図像そのものが持つリアリティ――と、『ウサギのおばけ』――身体を表象することによるリアリティ――の境位に成立する」ものである。こうした観点から、萌えフォビアには「性的な欲望をめぐるフォビア(この場合は、自身が性的な欲望の主体であることへの怯え)」だけでなく、「「マンガのおばけ」が性的な欲望と結び付けられたことに対するフォビア」も含まれるとされる。 上記のように、伊藤はマンガ表現論にもとづいたマンガ読書経験の考察から、萌えフォビアの「心理機制」を論じている。
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