用法による分析とは? わかりやすく解説

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用法による分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 04:43 UTC 版)

権利」の記事における「用法による分析」の解説

近時類と種差により権利概念定義することは、種差決定する要素に関する基準見出しえないこと等から困難とされており(「権利概念限らず法学における基本的な概念同様の困難さ有する)、定義よりは用法により権利概念解明すべきとの見解もある。 権利の性質については、伝統的に概ね上のような見解対立があるが、冒頭書いたとおり、定義づけにより権利概念解明するではなく権利という言葉の用法により解明する方向もある。 この点、英米法理学においては、ホーフェルド以来権利概念について以下のような用法分析試みられている。 claim狭義権利請求権) XがYに対して一定の行為請求でき、YはXに対してそれを履行しなければならない場合想定したものであり、その場合におけるXが有するものを狭義権利(または請求権)といい、Yが有するものを義務という。この場合義務なければ権利存在しない関係にある。なお、ここでいう請求権」はドイツ私法学における Anspruch の訳語としての請求権とは異なるものであるliberty(自由) Xがある行為をしてもしなくても他人から干渉されない場合想定したものであり、その場合におけるXが有するものを自由という。対応する他人義務は、せいぜい干渉をしないという一般的義務しか想定できないpower権能) Xがその意思に基づきX自身他人権利・義務などの法的地位変更できる場合想定したものであり、その場合におけるXが有するものを権能という。財産譲渡遺言などの行為想定されるimmunity免除) Xが他人から一定の義務課せられない状態にあることを想定したものであり、その場合におけるXに対す保障免除という。

※この「用法による分析」の解説は、「権利」の解説の一部です。
「用法による分析」を含む「権利」の記事については、「権利」の概要を参照ください。

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