生物形象・無機物形象(擬人表現と擬物表現の逆相関)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 14:23 UTC 版)
「修辞技法」の記事における「生物形象・無機物形象(擬人表現と擬物表現の逆相関)」の解説
擬人法と対照的な概念に生物(動物)形象や無機物形象がある。多くの文化圏・言語圏において見られる用法であり、いわゆる擬人化イメージの逆擬物化と解釈することができる。 ある人間以外の生物・無機質の物体・自然現象などが、その特徴や生態などから、ある特定の擬人表現がなされることが広く周知されている場合に、逆に人間像をその生物・物体・自然現象などに例える用法である。 この表現例として、古来各地で「あの人は~のような人だ」の「~」に様々な生物形象・無機物形象が用いられている。 アリのような人社会性のあるアリ、特に働きアリのイメージに例え、勤勉な人物あるいは黙々と自らの属する組織に尽くす人 カメレオンのような人自らの外敵からの攻撃をさけるため、周囲の環境によって体色を自在に替えるカメレオンのイメージに例え、自分の周囲の状況を察知して主義・主張や振る舞いをコロコロ替える人、世渡り上手、お調子者 風見鶏のような人「カメレオンのような人」と同義 ハゲタカのような人健康な相手は決して襲わないが、ひとたびその相手が衰えたり死んだりすると、よってたかってその肉をむさぼるイメージにたとえ、人の弱みにつけこんで自分の利益をむさぼる人 貝のような人二枚貝が堅く殻を閉じているイメージに例え、無駄な口を開かない人、ないしは身持ちが堅く防御的傾向にある人 太陽のような人太陽系を成す恒星に例え、その系統の中心となるような人、あたたかい人
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